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2008.10.07 (Tue)

ローサの町編、ユラとシオンこれからどうなっていくのか?

門をくぐり一歩中に入ると、
驚いたことにたくさんの店が軒を連ねていた。
門の近くは敵がきても防衛線(ぼうえいせん)がすぐにでも張れるように
たいていは閑散としているものなのだが―


「そう言えば、自己紹介してなかったよね。あたしはユラ、そしてこっちが
長馴染みのシオン。貴方にはすごい感謝してる。貴方がいてくれなかったら、
あたし達ローサには入ることが出来なかった。」
少年はくしゃっと嬉しそうな顔をすると、振り向いて握手を求める。


「俺はアロフ、年は十七だ。お嬢さんみたいな人にそう言われると、
なんか照れるな。ローサの町は治安がいいから、ここにいる間、
のんびりしてればいいよ。」
ユラは差し出された手を取るとアロフはぶんぶんと振り回す。
シオンはというと、よっぽどアロフが嫌いなのか、
負のオーラを全身にまっとっているといった様子で、アロフを一瞬睨みつけると、
無言のままふいっとそっぽを向いてしまった。


その美しい黒髪は日に照らされて光を反射させキラキラと輝いているように見える。
そんな光景を眺めていたユラはふとシオンと出逢った日を思い出していた。


二人の出逢いは本当に突然だった―
疾走する風の中現れた風をまとった美しい少年。
しなやかな黒豹のごとき黒髪と黒い野性味ある瞳、人を惹きつけてやまない
何かが彼から感じられた。ユラはその出逢いを心の中で静かに神に感謝した。


【More・・・】

「お嬢さん?!気分でも悪いのかい?」
急に遠い目になったユラを心配そうな顔で大木のごとき少年は顔を覗き込んでいた。
「ごめんなさい、何でもないわ。ちょっとボーっとしていただけ。」
人がいる事など頭の中から完全に消えうせていたユラは、
またやってしまったかと自分を叱咤する。
昔から自分の世界に浸ってしまう癖のあるユラは人がいるにも関わらず
考えごとをしてしまうのだ。


(いつもながら間抜け・・・・人がいるのにそのこと忘れて考え事するなんて)


「本当に大丈夫かい?今度は苦い顔してるし―長様の家に行く前に休んでいく?」
人が行きかう道の真ん中で、巨体には似つかわしくない細やかな配慮
に少しだけ笑えたがアロフの心使いに心の中で小さく感謝をすると、
満面の笑顔で答えた。
「あたしは大丈夫♪それより長様のお家はここから遠いの?」


その視線の先にはのどかな感じとは打って変わって活気ある店が軒を連ねていた。
果物を売っている店もあれば野菜を売っている店、
そして一番目を引いたのがやはり刺繍で名高いローサの町なだけはある。
綺麗な刺繍(ししゅう)の施された服や小物を売っているお店が市場の半分を占めていた。


安いよ、安いよと
大きな声で声賭けをする店のおばさん、
店番で居眠りをしている若い男や値踏み交渉している母親。


そんな様子をユラは飽きもせずに眺めていた。
人々の暮らしを見ているのは心が安らぐ。
貧しくても生きることを諦めることなく一日一日を大切に生きている、
そんな姿を自分と重ねて・・・・・・・


するといきなりアロフが嬉しそうな顔で走っていくのでちょっと驚いたが
その先には女の子が一人店の手伝いをしていた。
大木のように大きいアロフの隣に並ぶと、あまりにも差がありすぎて遠めで見たら
親子に見えるかもしれない、
小柄で真っ赤ななんとも妙な服を身にまっとっていた。
アロフが彼女と楽しそうに話しているのを見ながらユラは途方にくれていた。
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